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夏も冬も快適に

断熱リフォームを再考する

断熱リフォームを再考する

夏場の猛暑や冬場の寒さは厳しく、時には健康被害を起こします。昨今では特に熱中症の犠牲者も多く、被害は拡大しているとも言えるかもしれません。 ところで、最近の住宅は高断熱に造られていますが、古い家の場合、必ずしもそうとは限りません。そのような時、断熱リフォームをすると快適な家造りが出来ます。 ここでは、断熱リフォームについて取り上げたいと思います。

リフォームでも断熱は出来る

断熱リフォームを考えるとき、大きなポイントとなるのが断熱材の施工です。断熱材というと、壁の中に入れるイメージがあるので、リフォームでは対応出来ないと思う人も多いかも知れません。

しかし、今のリフォーム技術を考えるならば、古い住宅でも断熱リフォームは不可能ではありません。

断熱リフォームのメリット

断熱リフォームには様々なメリットがあります。ここでは代表的な物を挙げてみましょう。

光熱費の削減

断熱リフォームのメリットで最初に挙げられるのは、何と言っても光熱費の削減です。

室内を快適な温度に保つためには、暖房や冷房が欠かせませんが、どちらも光熱費が掛かります。そして、特に猛暑や寒波が襲って来た場合などは、使う量も多くなり、光熱費はそれだけ高くなってしまいます。

しかし、断熱リフォームをすれば、屋外の暑さや寒さから守られるので、暖房や冷房を使う量も減り、光熱費削減に繋がるのです。

健康的な家造りに繋がる

断熱リフォームは健康的な家づくりにも繋がります。

と言うのは、暖房や冷房を使った場合、設置してある部屋の気温しかコントロールできず、浴室やトイレなどの部分とは気温の差が発生してしまいます。そして、この気温差は健康被害にも繋がる場合もあります。

しかし、断熱リフォームをすれば、家全体の気温が均一化される効果があります。そして、その結果、気温差が原因となる健康被害のリスクを低くすることが出来るのです。

環境問題対策への貢献

断熱リフォームと環境問題対策は、一見するとかけ離れているように見えるかも知れませんが、実は大きく関係します。と言うのも、断熱リフォームをすれば、家庭で使用するエネルギーの量が減るので、省エネに繋がり、地球温暖化防止に役立つのです。

確かに一戸の家庭での省エネの量は少ないかも知れませんが、それが街単位の取り組みになると、節約出来るエネルギー量も大きく増えるのです。

断熱の主な工法

断熱には大きく分けて、内断熱と外断熱があります。

内断熱

内断熱は壁の内側に断熱材を設置する工法です。特に木造住宅で採用されている工法です。リフォームの場合は壁をはがして施工するため、工事が大規模になり、時間もかかります。

尚、施工が悪いと断熱効果が落ちてしまったり、結露が発生して建物を痛めてしまう場合もあります。

また、壁をはがす解体に伴って廃材も発生するため、廃棄の手間も掛かって来ます。

外断熱

外断熱は、建物全体を断熱材で包んでしまう工法で、特に鉄骨系の住宅で用いられます。断熱材で建物全体を包み込んでしまうため、熱の逃げてしまう部分が少なくなり、断熱効果が高くなります。

また、外断熱の場合は内断熱と違い、壁を剥がす必要も無いため、工事が早くなるメリットもあります。

断熱材以外のリフォームアイテム

断熱リフォームは断熱材だけの話ではありません。他にも有効なアイテムがあります。

断熱窓

窓は熱の出入りの多い部分です。そのため、断熱効果の高い窓にリフォームすれば、更に断熱のメリットを得られます。

具体的には窓ガラスの変更と断熱サッシの採用です。最近の断熱ガラスはガラスを二重にするだけでなく、中に特殊なフィルムを装着して、放射による熱の移動を小さくしている物もあり断熱効果をアップしています。

遮熱塗料

遮熱塗料は放射熱を遮断するのに有効で、主に屋根に塗って利用します。

この塗料は、配合してある特殊な顔料が光の中の熱の成分を遮蔽する働きがあるのが特徴で、直射日光による室内の温度上昇を緩和することが出来ます。

尚、遮熱塗料には断熱効果はありません。冬場は室内の熱が逃げて寒くなってしまうので、屋根には断熱材がやはり必要です。

網戸

光熱費削減の観点から考えるならば、エアコンによる電力消費を抑えることも、非常に有効な手段となります。

網戸は室内に風を通し、部屋を涼しくすることが出来るアイテムです。最近の網戸は種類も多様化していて、遮熱の効果があるものもあります。

ひさし

ひさしは直射日光を遮断する上で非常に有効で、しかも後付けもしやすいアイテムでもあります。

日当たりは家によって違うので、ひさしも家に合わせて作るのがベターです。

まとめ

断熱リフォームのメリットや工法、そしてアイテムについて述べて来ました。

これらから、古い住宅であってもリフォームによって快適で光熱費を抑えた家づくりが可能なことが分かったと思います。また、いくつかのアイテムを併せることで、更に暮らしやすい家を造ることも出来ます。

断熱リフォームもアイデア次第で可能性が膨らみます。快適な家造りに生かしましょう。