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実はあなたの家も食べられているかも知れない

住宅を食い荒らすシロアリにもリフォームで迎撃!

住宅を食い荒らすシロアリにもリフォームで迎撃!

木は天然素材であることから根強いファンも多いです。そして木造住宅にこだわるハウスメーカーもあり、高品質な住宅が提供されています。 しかし、木造住宅にも「天敵」がいます。シロアリです。 シロアリと聞くとシロアリ駆除の消毒業者を頼むことを思いつくことが多いと思われますが、果たしてそれだけで良いのでしょうか? ここではシロアリ被害とリフォームについて考えてみましょう。

1)シロアリの被害についてのおさらい

シロアリの被害で最も深刻なのは、やはり「食害」です。シロアリは木を食べてしまうので、木造住宅に大きなダメージを与えます。床や柱だけでなく、時には天井まで食べられれてしまうので、構造材までもがスカスカになってしまうのです。
その結果、建物の強度が足りなくなり、地震や台風での倒壊のリスクが大きくなってしまいます。
木造住宅としても、建てた時点ではシロアリ対策の薬剤を柱などに塗ってはいるのですが、薬の効果は数年後に切れてしまいます。

2)シロアリ駆除だけでなくリフォームも必要

シロアリ被害に対しては、駆除だけで済むと思ってしまうかも知れませんが、実は駆除だけでは片手落ちの場合があります。と言うのも、部材が食べられているので本来の強度が失われているため、その部分の交換や補強などが必要となるのです。
また、住宅は建てられた時代によって構造が違います。そして、古い住宅の場合は今の家ほどシロアリ対策が取られていない場合も多いです。ですから、その様な古い構造の建物の場合、現在の工法を応用したリフォームも必要となって来るのです。

3)どの部分をリフォームする?

それでは、どの部分のリフォームが必要なのでしょうか?主な箇所を挙げてみます。

(1)基礎のまわり

住宅の基礎のまわりは最もシロアリ被害を受けやすいので、入念なチェックが必要となります。そして、被害の状況によっては部材の補強や交換などのリフォームが必要になります。
また、今の住宅はベタ基礎と言って、コンクリートを全面に打つ構造が取られていて、シロアリ被害を受けにくくなっています。しかし、昔の住宅の場合は地面が床下に露出する布基礎が多く、シロアリ対して今の家よりも弱いです。
そのため、築年数の経った家の場合は部材の交換だけでなく、基礎の補強なども行われます。

(2)床

床もシロアリの害を受けやすいです。そして、特に昔の住宅のように床下が地面で湿気がこもる場合には悪条件が重なってしまいます。
例えば、大掃除などで畳を剥がしてみると、床材がブワブワになっているのが見つかり、よく見るとシロアリに食べられていたのが見られます。
ところで、シロアリ対策の床のリフォームは床材の交換だけでなく、時には基礎の補強が必要になります。地面が露出している場合には、コンクリートを流すなどの手段が取られ、シロアリが床に入りにくい構造にするのです。

(3)時には壁や天井裏もリフォーム必要

条件にもよりますが、シロアリの害は壁や天井裏にまで広がることがあります。
壁にも木材が使われていて、壁の内部に結露が発生する場合には、シロアリの活動条件がそろってしまうからです。
そして、シロアリの害は時には天井裏にまで及びます。天井は湿気があまりこもらない箇所とも言えますが、雨漏りが発生している場合もあり、シロアリの害を受けやすくなるのです。
壁や天井のリフォームでは被害にあった部分の交換や補強だけでなく、シロアリの侵入経路が疑われる箇所のチェックが重要となります。

4)リフォームのタイミングは?

シロアリは薬剤の散布による駆除が可能なので、消毒業者に依頼をしてやれば、問題は解決するかと思われるかも知れません。しかし、仮にシロアリが駆除されたとしても、食べられた部材のダメージは残っているので、耐震性などの強度は落ちたままになっています。
また、シロアリの活動出来る環境では木の腐敗も進みやすく、腐敗によっても強度の低下を起こしやすいです。
そのため、リフォームのタイミングとしては「早め」が推奨されます。建物の強度を保ち、安全な生活を送る上でも早めの対策が重要となって来るのです。

5)木造住宅でなくてもシロアリ被害はあり得る

まずはシロアリの建物への侵入経路ですが、シロアリは建物の基礎に「蟻道」と呼ばれる経路を作って侵入します。そして、シロアリが蟻道を形成するのはコンクリート基礎だけではありません。鉄製の部材にも蟻道を作って侵入してしまうのです。
さて、木造住宅では無い鉄骨系の住宅であっても、実は至るところに木材を多用してあります。そして、シロアリは構造材である鉄骨材の上にも蟻道を作ってしまい、木の部分を食い荒らしてしまうのです。
また、断熱材によってはシロアリのエサになるものもあります。「ウチは鉄骨だからシロアリは大丈夫」とは言えないのが現実なのです。

6)まとめ

シロアリ被害は住宅の様々な部分で発生します。そして、単に駆除するだけでは無くて、シロアリによって食べられた部分のリフォームも非常に大切になります。
シロアリの害にあったスカスカの部材の家では、地震や台風などに弱くなっています。早めのリフォームで対策を打ちましょう。