100年人生といわれている昨今では、快適な老後を送るためのバリアフリーに注目が集まっています。 住まいを快適な老後とするバリアフリーとし、足腰が弱っても住み続けることができる空間としてみませんか。 快適な老後を過ごすことができるバリアフリーリフォームポイントを、ご紹介いたします。
目次
バリアフリー住宅とは
近年は、多くのバリアフリー化が進んでいます。
バリアフリーという言葉は世の中に浸透していますが、バリアフリー住宅というのは何なのかの定義を確認してみましょう。
バリアフリー住宅というのは、障害者や高齢者などが快適に生活ができるようにバリア(障壁)と取り除いた住宅のことをいいます。
ここでいうバリアというのは、段差をなくす、手すりを付けることによって動作の負荷を無くすことなどであり、使う方の動線や負担の軽減、安全に考慮して造る住宅ことです。
バリアフリーというのは、必ずこれをしないといけないという定義はありません。
以下の2つを盛り込んだ住宅が、基準となります。
・移動の際の安全に配慮した処置
・介助が簡単に行うことができるよう配慮した処置
介護が必要な場合のバリアフリーリフォームのポイント
また、介助を念頭に置いたリフォームである介助リフォームを行う際は、以下のポイントに注意してリフォームの計画をしましょう。
ケアマネージャーに相談する
介護リフォームの知識は、ケアマネージャーがとても詳しいです。
介護に対しる知識がないままに計画を進めてしまうと、満足しないリフォームとなってしまいます。
施工業者との相談の際にはケアマネージャーにも同席してもらう
介護を行う際は、介護に必要な動きを考えて計画しないといけません。
そのため、利用者の必要な介護をよくわかっているケアマネージャーの同席はとても重要となります。
介護保険の住宅改修費を申請する場合はリフォーム開始前に市町村への申請が必要
介護保険を使った住宅改修費を申請する場合は、リフォーム工事を開始する前に申請が必要となる場合が大半です。
各市町村により流れは異なりますので、事前に確認をして申請するようにしましょう。
介護保険の住宅改修費の補助金は、一定の条件をクリアしている介護リフォームに対して支給されます。
介護認定度の限度額の差はなく、補助金の支給上限は18万円となります。
支給限度額は20万円となっておりますが、実際の支給額は20万円の9割にあたる18万円が上限となりますので、間違わないようにしましょう。
ただし、介護の必要の程度の段階が3段階以上上がった場合は、再度20万円までの支給となります。
バリアフリーが必要な方に適したリフォームポイントを盛り込む
バリアフリーリフォームというのは、バリアフリーが必要な方の状態によって必要なリフォームが異なります。
バリアフリーが必要な人がスムーズに暮らせるための要素は何なのか、近い未来に必要となる要素は何なのかを良く考えて整理してリフォーム内容を決めるようにしましょう。
バリアフリーリフォームの計画の際に意外と盲点となってしまうポイントは、これらが挙げられます。
手すりの高さ
手すりの高さは一定に定義がありますが、定義の高さが使う方にピッタリとは限りません。
使う方の身長に合わせるなど、実際に触れてもらってどの高さが適切なのかを決める必要があります。
車いす生活のための配慮
車いす生活のためバリアフリーリフォームは、車椅子のサイズを考えて計画することが大事となります。
車いすというのは幅も大きさも色々なタイプがあり、使う車いすのサイズに合わせて計画をしないと意外と不便な仕上がりとなってしまうことがあります。
車いすのサイズをきちんと図って計画し、できるだけ現地でシミュレーションをして便利に使うことができるのかどうかを確認して進めるようにしましょう。
バリアフリーを必要としない家族への配慮も考える
バリアフリーリフォームとなると、バリアフリーを使う不自由な方を中心として計画してしまいます。
しかし、住宅を使うのは他の家族も使うので、他の家族が使いにくくなってしまうと不便な住宅となってしまいます。
バリアフリーを使う家族も他の家族も使いやすい、安心して末永く使い続けることができる住宅へと計画をしましょう。
玄関の出入りがしやすいバリアフリーリフォームポイント
玄関というのは、バリアフリーが必要な方には非常に使いにくい造りになっていることが大半です。
デイケアなどに行くために外出する際に玄関は必ず通る場所ですので、玄関のバリアフリー化はとても重要となります。
玄関のバリアフリー化は、このようなポイントで検討してみましょう。
昇降機の設置
階段などの細かい段差が玄関前にある場合は、昇降機の設置がオススメです。
座るタイプのもので、座ってスイッチを押すだけでスムーズに昇降して移動することができます。
スロープの設置
玄関前にスロープを設置することで、ポーチなどへの登り降りを解消してスムーズに行き来することができます。
スロープには歩行用と車いす用の勾配の定義があり、適した勾配に作ることが大事となります。
また、滑りにくい床素材にすることでスムーズな行き来が可能となり、手すりを付けることで安全な状態となります。
手すりを付ける場合は、杖を持つ反対側に手すりを付けるなどがポイントとなります。
玄関の室内部分
玄関の室内部分には手すりを取り付け、床の段差解消のためにスロープを付けるとよいでしょう。
室内のバリアフリーリフォームポイント
室内のバリアフリーリフォームには、これらの場所とポイントがあります。
トイレ
トイレの戸は、引き戸で間口が広いのが理想となります。
便座までの移動がスムーズになるよう、手すりなどの配置も必要となります。
便座の高さも種類があるので、腰掛けやすい高さにしましょう。
素足で入ることも考え、床の素材は柔らかく熱伝導率が低いものが適しています。
階段
階段を行き来する生活の場合は、階段のバリアフリー化も大事となります。
手すりの設置は必須となり、滑りにくい素材のものを選びましょう。
また、踏み板には滑りにくい素材を使うことで、安全に登り降りすることができます。
足が不自由だったり心臓への負担が気になる場合は、階段昇降機の設置が望ましいです。
取付るスペースにあった階段昇降機とし、椅子の折り畳みができるものなど適したものを採用しましょう。
お風呂
お風呂場は素足で入る場所ですので、1番気を付けないといけないのは転倒してしまうことです。
床が水で濡れてしまうので、濡れても滑りにくい床素材の採用を検討しましょう。
また、手すりの設置も重要となり、出入り口部分や浴槽に入る部分には手すりを設置すると安全に浴槽への出入りをすることができます。
出入り口の戸は引き戸と広い間口とすることで、車いすでの出入りも便利に行うことができます。
出入り口の段差は、極力段差がない状態にしましょう。
廊下
車いすでの生活の場合、車いすに乗ったままで廊下を行き来できることがとても重要となります。
一般的な廊下の幅は75cm程度であり、一般的な自動式車いすでは直進をすることが精いっぱいです。
突き当りの部屋に行くだけなら問題ありませんが、廊下の側面にある部屋へ行くためには幅75cmでは難しくなってしまいます。
自動式車いすの場合は、最低でも100~110cmの廊下幅が必要となります。
また、ハンドル型の車いすの場合は145cmほど必要となるので、さらに広い廊下幅が必要となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
バリアフリーのリフォームというのは、バリアフリーが必要な方が何に問題があって生活しにくいのかを解消させる事がとても大事となります。
また、バリアフリーが必要な方だけではなく、家族みんなが住みやすい住まいにすることが大事なので、誰もが暮らしやすい家を目指してリフォームとなるように計画しましょう。
家族全員が暮らしやすい家を目指して、バリアフリーリフォームを計画しましょう。