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人の生命を守る手すりの安全性についてのチェック

手すりがなくて危険なので取り付けたいんです

手すりがなくて危険なので取り付けたいんです

手すりの安全基準が定められていないなかで、簡易的で安価な手すりも登場しています。しかし、使用されるご自身で十分検討が必要です。床、壁の状況では使用できないものがあること。浴槽の形状で使用できないものがあること。など厳しい目でチェックしましょう。安全性が高いとみられる介護用の手すりはそれなりに高く、リフォーム費用と変わらないほどに。慎重に選びたいものです。

手すりがなくて危険なので取り付けたいんです

"家族が足を怪我してしまいました。浴室に手すりを設けたいと思っていますが、浴室の壁がタイル張りのため、下地かどこにあるのかわかりません。

ホームセンターで売っているようなネジ止め式の手摺りを自分で取り付けるのができないと判断しました。

けれどもケガが治れば当面は必要ないものなので、工事業者に頼むのも大げさかと思います。

健常者にとっても役に立つ安全器具だとは承知していますが、高額な工事費用をかけるほどのことではないのでは?と思っています。

(高齢者ではないので,自治体の補助金は受けられません)

タオル掛けのような吸盤式では対荷重が足りませんが、素人が手軽に取り付けられるような、接着式で取り付けカンタンな手摺商品ってありますか?"

手すりの取り付けについての注意事項

DIYがこれだけはやってくると、家の備品づくりやちょっとした修理など重ねるうちに自信をつけて「自分でやれるところややりたい」というDIY魂が出てきます。

手すりだって、自分で取り付けてみたというご自分の体験を語られている方もいます。

なので「私でもできそう」という気にもなります。

そこで、手すりに関してDIYでできるかどうか。

手すりにしても、階段に滑り止めを付けるにしてもそれは、転倒防止の安全対策ですよね。
転んでけがをしないために取り付けます。

この質問の場合、タオル掛けのような手すりをイメージしていると思うのですが、目的が全く異なります。

絵のようなある程度重いものも接着したフックで大丈夫ならば、手すりだってと思いがちですが、それらはあくまでも「モノを掛ける」という目的です。

一方手すりはというと「人の生命を転倒危機から守るため」という目的です。

手すりには命がかかっているという認識をもちましょう。

安易に考えると、命に係わる道具なのです。

その上で、DIYで手すりをつけることについて考えていきましょう。

手すりを取り付ける下地に関すること

手すりには体重以上の荷重が局所的にかかります。

接着取り付け手すり自体は可能かもしれませんが、タイル仕上げの壁材だけでは耐荷重性がありません。

タイルを壁に接着しているノリやその下地のモルタルの厚みなど、多くの層に耐荷重性を求めなければならないわけですが、手すりを取り付けることを想定していない造りでは、それが為されていません。

そこで、お風呂の壁に耐荷重性を持たせるために、どんな方法が考えられるか見ていきます。

耐荷重性をもたせるための工夫

手すりは、壁下地の間柱に取り付けるのが基本です。

間柱の位置を正確に知るために下地探知機があります。

1000円代から約4万円という幅がありますが、家のDIYを日常的にされる方は一つ常備していてもいいかもしれません

その場合、家と人にやさしい正確な機械を選択されるといいと思います。

下地の間柱が発見できない場合は、手すりのベースになる板を取り付けます。

この場合は、見えがかりに板が出ますので、デザイン的に美観を損なわない工夫が必要です。

お風呂の場合は、強力吸盤固定の手すりが登場しています。

吸盤で平らで滑らかな壁やお風呂のヘリなどに取り付けるものです。

強力吸盤手すりについて

強力な吸盤を平らな面に密着させて強度を持たせる、長さ30cmほどの小型手すりです。

取り外しフックが付いているために、取り外しも簡単です。

注意点としては、浴槽のすこしカーブしたところには付けられないことや、湿気が吸盤内に入り込むとずれてしまいかえって危険になるということ、タイルのサイズによっては目地のスキマで強度が得られないこと、タイル自体がはがれてくる恐れがあることなどあります。

耐荷重性なども含めて、使用者が十分調査し判断する必要があります。

簡便で安価なのですが、いざという時に、もしものことがあってからでは遅いですから、良く調べましょう。

浴槽のまたぎ立ち上がりに取り付ける手すりについて

お風呂で入力者の介護をしたり、お風呂をまたぐときや立ち上がりを支える手すりです。

お風呂のへりに取り付けるので大工工事は必要ありません。

注意点としては、接触するゴム部分にカビが生えやすいこと。

こまめな掃除が必要です。

また、浴槽の形状によっては使えないモノもあります。

その点は事前によくよく調査をし、購入しましょう。

(購入先によっては返品が効きません)

介護を必要とする多くの方が使用されているので安心度も高いのですが、耐荷重性なども含めて、使用者が十分調査し判断する必要があります。

突っ張り棒式浴槽手すり

天井面と床面に突っ張り棒を渡し、手すりにするもので大工工事が必要ありません。

手すりの高さを選ばないので、使用する高さの自由度が高いこと、浴槽の形状を選ばないメリットがあります。

設置部分にカビが生えやすいと考えられますので、こまめな清掃が必要です。

比較的高価になるので、購入先のアフターフォロー態勢や耐荷重性なども含めて、各自で十分調査し判断する必要があります。

耐荷重性の基準について

日本建築学会による耐側圧基準はグレード2で50kg~100kgです。

また、人の押す力は一人で107kgとしています。

手すりの安全基準に関しては建築基準法には定められていないため、取り扱い各社がなんらかの数値基準を設けているか、などの確認を使用者が行い、使用判断をする事になります。

お風呂の手すり設置工事相場

お風呂場の手すり取り付け費用相場を調べてみました。

  • 壁・床に取り付けるタイプの手すり+工事:約1.8万円~約12万円
  • 手すり本体+壁の耐久性補強工事:約5.3万円~
  • 強力吸盤型手すり:約1,000円~約1.3万円
  • 浴槽取り付け式介護手すり:約6,000円~約5万円
  • 突っ張り棒式手すり:約5万円~約9万円

まとめ

工事が必要のない手すりも多くあります。

簡便な強力吸盤付き手すりも、使用の仕方によっては十分有用に使用できるタイプもありそうです。

それにしても、手すりの安全基準が定められていないなかでは、やはり使用されるご自身で十分検討が必要です。

床、壁の状況では使用できないものがあること。

浴槽の形状で使用できないものがあること。

など厳しい目でチェックしましょう。

最も安全なのは、工事業者に入ってもらって現場を見るという事です。

介護用で使用されているなど、ある程度安全が確保できる用具はそれなりに高価で、リフォーム業者に依頼する場合とそれほど費用は変わらなくなります。