門扉は家の顔でもあります。ですから門扉が壊れたままだったり、錆付きの手入れができていない状態だと、家の価値を門扉ではかられてしまうところがあります。門扉にも寿命があり、家と同じようにメンテナンスやリフォームの必要が出てきます。
目次
門扉・フェンスが傷んでいるので取り替えたいんです
“門扉が壊れたので取り替えたいのですが、その場合、支柱から取り換えないとできないのでしょうか。
鋳物製で、横70㎝、縦120㎝の両開きの門扉が、25年ほどたって相当老朽化しているため交換を検討しています。
ある大手リフォーム会社に聞いたところ、両側の支柱はそのままで門扉だけの交換なら比較的簡単だが支柱からの交換となると大ごとになるとのことでした。
支柱(8㎝四方の正方形で高さ125㎝)が玄関壁に埋め込まれており、仕上げのタイルをはがすことになるからだそうです。**
で、調べてもらったところ、サイズに合う門扉がなく支柱から取り換える必要があると。
しかしネットで見ると70㎝×120㎝の門扉は存在するし、万が一支柱交換するといっても周囲のタイル一、二枚剥がすだけなので大したことないと思うのは素人考えでしょうか。“
門扉は家の顔でもあります。
ですから門扉が壊れたままだったり、錆付きの手入れができていない状態だと、家の価値を門扉ではかられてしまうところがあります。
門扉にも寿命があり、家と同じようにメンテナンスやリフォームの必要が出てきます。
相談者のケースでは、本来支柱は触らないで扉だけを交換すれば事足りる工事です。
というか、基礎まで交換するのは家で言えばリフォームではなく「建て替え」になります。
支柱はつまり構造柱ですから。
逆に言えば構造柱に問題がでてきたのであれば建て替えは必要でしょう。
なぜ門扉に「建て替え」が必要になったのでしょうか。その理由と対策法についてあげていきます。
門扉の種類と耐用年数
社用で使用するような場合などの建物の場合、法的な耐用年数というのが国税庁で制定されています。
門扉にも法的耐用年数というものが存在しています。税金を割り出すための計算上のものでいうと、「木製10年」「金属製10年」「石造り35年」という事になっています。
実際上は造りの違いでも耐用年数は異なります。ここでは門扉についての役割や特徴などを見ていきます。
門扉の役割
第一は公共とプライベート空間の境界を示すこと「プライバシーの保護」という側面です。
昔の農家などに塀は取り付けず、樹木などで目隠ししつつも基本的にはオープンマインドでした。
しかし武家屋敷などは高い塀を張り巡らせてありました。
プライバシーの保護ともに「防犯」が重要でした。
道行く人がご近所さんばかりで仲良くするには、**家の中を良く見えるようにすると効果があります。v
ご近所さんが家のことをよく知っていて、それが防犯になる場合も多いのです。
例えば、空き巣が入りやすい家は塀で囲まれた、外からは庭の様子が見えない家です。
けれども、逆に知らない人にはできるだけ家の中が見えないようにしたいものです。
また、小さい子どもが家にいる場合の飛び出し防止の役割を果たしますし、門扉の在り方により家の顔に風格が漂うのも特徴です。
門扉の開き方の種類と特徴
開き方のバリエーションにはどんなものがあるでしょう。
- 左右対称の両開き:美観が良いが広いスペースが必要
- 親子扉:通常は片方だけを使い、大物を運び込むときなどに広くなるタイプ
- 片開き:狭いアプローチにも取り付けが可能な、扉が一つのタイプ
- スライド式引き込み扉:奥行きが取れない場合でも広い開口ができる、塀の奥へ引き込むタイプ
- アコーデオン式扉:奥行きがなく塀が短い場合にも広い開口ができるタイプ。
門扉の材質の種類と特徴
門扉の材質にはどんなものがあるでしょう。
- アルミ製成形門扉:耐久性がありながら軽く、形はシンプルで、比較的安価なので多くのご家庭に採用されています。
- アルミ鋳物製扉:アルミを型に流して成形するため、凝ったデザインが可能になります。アルミ成形物よりも重量が増します。
- 木製扉:天然木でつくられ、丈夫で、ナチュラルで柔らかい別荘風イメージや日本家屋にも合いやすいものです。
- 樹脂製扉:比較的安価で、安っぽくならない木製イメージのものが選ばれる傾向があります。
- 鉄製扉:重厚感がありますが、重いので開閉しにくいデメリットがあります。
門扉の取り付け方法の種類
取り付け方法にはどんな種類がるのでしょうか。
塀・壁へ埋め込みするタイプ
支柱を設けず、塀などに金物を埋め込んで緊結し、取り付けます。
扉の交換をする場合に、埋め込んだ金物が使用できる範囲内で選ぶことになります。
金物自体が破損した場合は、土台になっている部分を解体して取り付ける必要が出てきます。
塀・壁に支柱を外付けするタイプ
外付けの柱を塀などに取り付け、支柱に扉を取り付けます。
単独支柱取り付けタイプ
門扉だけを単独に設置する場合の方法です。60㎝ほどの高さの基礎を設け支柱を支えます。
門扉のリフォームについて
門扉が壊れる場合、最も多いのは取っ手部分の金物、鍵の開け閉め、丁番などの「金物」が殆どです。
門扉自体が破損する場合は、台風被害など大きな衝撃を受けた時などでしょうが、通常は金物に不具合が生じてきます。
塗装が必要なものには塗装を施し、金物を交換することで、10年ぐらいは耐用できるでしょう。
門柱や支柱まで交換する場合は、支柱そのものに腐食があったりへこみが生じている時です。そういうことがなければ交換する必要はありません。
「門扉が透けすぎてるから変えたい」「門扉が閉鎖し過ぎるからもっと風通しを良くしたい」など、最初の取り付け事由とちがった要望が出たときは、暮らしの利便性を優先してリフォームすることが望ましいです。
その場合、支柱の取り換えが必要になる場合もあります。
門扉のリフォーム見積もりをどこに出すか
門扉の工事は、特に修理という範疇になる10万円以下の部分工事関して言えば、専門業者に依頼することがもっともコストパフォーマンスの高いリフォームと言えます。
大手リフォーム会社の場合、経費率も高く工事総額の小さいリフォームには向きません。
門扉リフォームの相場
- 門扉の修理:3万円~10万円/一式
- 門扉の支柱交換:10万円~/一式
- 門扉の新設:15万円~/一式
- フェンスや塀の設置:ブロックに化粧フェンス:約60万円~100万円/一式
- メッシュフェンス設置:約20万円~40万円/平均工費
- 生垣:約20万円~30万円/平均工費
- ポリカーボネートパネル:約70万円~90万円/平均工費
- 硬質木製:約60万円~80万円/平均工費
まとめ
とうことで、相談者の場合は大手リフォーム会社に依頼するというよりは、外構工事業者に直接発注するほうが、適正な門扉のリフォームができそうですね。
どこに依頼するかもとても大事な事例です。