大きな買い物である家のリフォーム。リフォーム後に見つかった不具合もキチンと対処することで家は確実に長持ちします。リフォーム会社と信頼関係を末永く持っていたいものですね。
目次
- リフォーム工事引き渡し後に不具合を見つけたらどうする!?
- 壁の仕上がりが悪い
- エアコンなど設備機器がうまく作動しない
- 水道・シャワーの水圧が低い
- 暴風雨のあと、雨漏りのシミを発見!
- 契約内容が不適切だったのを発見
- 引き渡しの時にカギを返してもらっていない
- 追加工事分として請求書が届いた
- 壁の塗装だけのつもりだったのに、屋根の補修まで工事範囲がひろがった
- 具不合を見つけたときの手順
- 家・設備機器の取扱説明書をしっかり読み、調整の仕方や手入れの仕方を知って自分で試してみる。
- リフォーム会社に連絡する
- 担当者が現状を把握し対処する
- リフォーム会社の責任範囲に収まらない工事が発生した場合
- 国民生活センタへ相談する
- 住宅リフォーム・紛争処理支援センターに相談する
- 建築士・弁護士に相談する
- まとめ
リフォーム工事引き渡し後に不具合を見つけたらどうする!?
リフォーム工事を完了し、完了検査も無事終了した、けれども暮らし始めて、初めて家の不具合に気づいた、という事もよくあることです。
そんな時どうしたらいいのでしょうか?直してもらうのに費用がかかるのでしょうか?自分で何とかできるものでしょうか?などいろいろな不安にさいなまれることもあります。
引き渡し後におこりえる家の不具合ってどんなものがあるんでしょう。
壁の仕上がりが悪い
壁の仕上がりが粗悪、床なり、建具に傷があったり建付けが悪いなど、内装仕上げに関する不具合は引き渡し後に見つかることも多いです。
すぐに直せるものもあれば、下地に問題がある場合もあります。
仕上がり具合は職人の腕やセンス(少しの不具合も気にするか)もあるのですが、工事発注時に職人まで選択することはできませんので、感覚の違いがこうしたトラブルを大きくする面もあります。
我慢できないほどの不具合であれば、リフォーム会社に連絡しましょう。
エアコンなど設備機器がうまく作動しない
設備機器は常に最新機種が現れる分野でもあり、機会としてうまく使えないという悩みは付きまといます。
取扱説明書をよく読んで試し、それでもうまく作動しないようならば、リフォーム会社に連絡をし、まずは電話で症状を伝えましょう。
適切な人材(設備担当者)を送り込んでもらえます。
水道・シャワーの水圧が低い
水道など水圧が低いということも比較的多いものになります。
調整ネジでカンタンに調整できる範囲の困りごとであることが殆どでしょう。
けれども例えば、瞬間湯沸タイプの給湯器をずっと使っていて、エコタイプの貯湯式給湯器に変えた場合は、水圧が低いと感じたり湯切れを起こしたりして、使い勝手の悪さを痛感することもあります。
この場合は、生活習慣と選択した給湯タイプが合致していない根本的な問題である場合があります。
こうした場合、快適さ重視の暮らしからエコ重視の暮らしへスイッチするための機会ととらえることも不満解消のポイントです。
暮らしに合った水圧をえるために取扱説明書を熟読し、コックをひねってみること。
その上で問題があればリフォーム会社に連絡しましょう。
暴風雨のあと、雨漏りのシミを発見!
リフォームしたばかりなのに雨漏りはショックですね。
これはすぐにリフォーム会社に連絡すべき問題です。
工事を終えたばかりの屋根など雨漏りの補修は基本的にはリフォーム会社がリフォーム瑕疵保険に入っていなくても、無料で行うべき工事です。
原因箇所を特定し、補修したうえで仕上げに至るまで影響を受けた部分の補修をします。
契約内容が不適切だったのを発見
世の中にはありえない工事請負契約約款が存在するようです。
例えば「工事に瑕疵(不具合)があっても、申し立てをしない」などありえない一文が記されたものもあります。
契約時には必ずすべての文書・文言に目を通す必要がありますし、契約相手に一文一文説明を求めることも大切です。
けれどもうっかり急がされてその場で押印してしまい、トラブルに発展することがあります。
契約書とはいえ、契約内容自体にあきらかな問題がある場合は無効にすることもできます。
契約書を盾に明らかなリフォーム工事瑕疵を放置するリフォーム会社の場合は、専門家に相談しましょう。
引き渡しの時にカギを返してもらっていない
工事依頼主の完了検査の後、補修箇所もなく書類などは貰ったが鍵はまだ、という場合は必ず返してもらいましょう。
補修箇所がある場合は完全引き渡しになっていないので、鍵を返さないままという事もあります。
リフォーム業者と実質的な引き渡し日と、鍵等の取り扱いを取り決める必要があります。
追加工事分として請求書が届いた
リフォーム工事が始まると次第に部屋のイメージが立体的にわいてくるものです。
その過程でプランニング段階で迷っていたことに関して再び迷いが生じたり「こっちの方がいい感じになりそう」などとイメージが膨らみます。
その都度変更を伝えて快く変えてもらったのはいいけれども、莫大な請求書が届いてしまった!ということもありがちなトラブルです。
工事途中で変更することが工事費に影響がないかをその都度確認する必要があります。
追加工事の請求書が届いた場合は、詳細な見積書を提出してもらい、リフォーム工事金額を決める時のように検討し、交渉できる部分は交渉します。
追加工事は割高になる傾向がありますから、できるだけ工事に入ってからの変更は避けましょう。
壁の塗装だけのつもりだったのに、屋根の補修まで工事範囲がひろがった
壁の塗装をやり替えるのに見積もりを出してもらい工事を始めてもらったが、ある程度進んであから「足場を掛けたついでに屋根もどうですか」と言われ、なるほどと屋根の塗装をお願いし、始まると屋根がところどころズレていると言われて補修工事まで。ついに最初の金額の3倍にまでなし崩しに膨らんだ
というような“次々商法”に引っかかるトラブルが増えています。
こうした場合、後に引けなくなってから追加工事を奨めるという悪質な手法と言えます。
まずは、キチンと見積もってもらい、冷静に金額交渉をする必要があります。
契約した工事範囲を超えた部分に関しては原状復帰してもらい工事を中止することも必要です。
具不合を見つけたときの手順
比較的軽微なものから、大きな補修工事なるものまでどのような手順で対処したらよいかを順序をおって解説します。
家・設備機器の取扱説明書をしっかり読み、調整の仕方や手入れの仕方を知って自分で試してみる。
自分でできる程度の調整で不具合が解消することもたくさんあります。
些細な不具合ですぐにリフォーム会社に連絡することは、双方にとってあまり良い関係をつくりません。
依頼者にとってはリフォーム会社に依存しやすくなりますし、リフォーム会社にとっては「クレーマー」とみなされないとも限りません。
適切な現状説明や連絡を行うためにもまずは、自分で調整してみることからはじめましょう。
リフォーム会社に連絡する
自分で調整しきれない部位に関しては、自分なりの観察と共に電話で状況を伝えます。
設備のことであれば設備業者とともに現地に行く手配がしやすくなります。
担当者が現状を把握し対処する
リフォーム会社や担当業者が現地を訪れ修復作業を行います。
その日に完了できないことはあらためて調整する必要があります。
補修工事に着手する前に、「追加工事として費用がかかる場合は事前に見積もりをお願いします。そうでない場合は無料補修とみなします」という旨を文書で伝えましょう。
リフォーム会社の責任範囲に収まらない工事が発生した場合
追加工事が発生する、とリフォーム会社が言ってきた場合でそれが妥当であれば支払いが追加工事費用が必要です。
国民生活センタへ相談する
もし、リフォーム工事への補修、追加工事など、双方の話し合いがうまくいかない場合は国民生活センターへ相談します。
住宅リフォーム・紛争処理支援センターに相談する
リフォーム会社との話し合いがうまくいかない時は、リフォームの紛争処理センターに連絡する手もあります。
建築士・弁護士に相談する
最終的には、法的にみて双方の妥当性を探り解決する必要が出ることもあります。
まとめ
家というものは、メーカーがつくる工業製品とは違い現地でつくり、張り、組み立てるものです。
その性格上、小さな不具合までを含めれば、“欠陥がまったくない”ものを手に入れるのは不可能に近いかもしれません。
出来のばらつきをなくすことはリフォーム会社の努力目標であるわけです。
車を購入するようなものではなく、家は造るものということをまず念頭に置いてリフォームに取り組めることは素晴らしいことです。