外壁塗装について、こんな疑問をお持ちではありませんか? 「外壁塗装の相場はいくらくらいなの?」 「外壁塗装にはどんな効果があるの?」 「外壁塗装はどのタイミングで行えばいいの?」 まずはこの疑問に簡潔にお答えしていきます。費用は、30坪の家で「60~120万円程」が平均です。外壁塗装は、「外壁を守る」「外観をきれいにする」という効果があります。外壁塗装をせずに放置していれば、雨漏りなどトラブルの原因になりますので、然るべきタイミングで外壁塗装が必要です。塗料にもよりますが、おおよそ「10年」がタイミングの目安です。 では、ここから更に深掘りしていきます。
目次
知っておくと便利なシンプルな計算式
外壁塗装は価格がわかりにくいものです。そのため、悪徳業者に高額の工事費を請求されたというトラブルも起きています。そのような被害に合わないためには、まず価格がどうやって成り立っているかを知ることが大切。適正な見積かどうかを判断するのに役立ちます。計算式はシンプル。面積と単価の掛け算です。
価格 = 面積 × 単価
見積を見るときには「面積」と「単価」に着目します。もし、「一式」でまとめられていて、単価や面積の表記が無い場合は危険です。相見積をとって「面積」が異なるのであれば、なぜ同じ物件なのに面積が違うのかを業者に確認しましょう。面積が同じであれば、比較するのは「単価」です。単価がどれくらい違うのか、なぜ違いが生まれているのかを確認します。このように、価格を構成するものがわかっていれば、比較しやすくなるのです。
広さの表記の基本「坪」と「㎡」を抑える
広さの表記の基本は坪(つぼ)、㎡(へいべい)です。外壁塗装の営業現場で特によく使われるのは㎡です。縦5mで横10mの建物なら50㎡です。1坪は約3.3㎡です。30坪の家は30坪×3.3㎡で99㎡です。基本的には㎡で見積表記されることが多いので、自宅の坪数と合わせて平米数も確認するようにしましょう。
外壁の面積は延床面積×1.2
冒頭述べたように、外壁塗装の費用は「単価×面積」で決まります。塗装をする面積の求め方は様々ですが、最も基本の方法をご紹介します。
外壁の面積 = 延床面積(㎡)×1.2※
※外壁塗装工事の係数は1.2~1.7くらいの範囲とされていますが、ここでは一般的な1.2としています。
足場の面積は外壁面積×1.3
外壁塗装では、基本的には足場が欠かせません。見積項目に必ず含まれます。足場は、外周周りに組み立てる必要があるので、外壁面積よりも大きめ(1.3倍程度)に設定します。
足場の面積 = 外壁面積 × 1.3
耐用年数が長い塗料ほど高い
塗料の単価は、素材によって変わります。よく使われる塗料を例に平均的な単価(1㎡当たり)を見ていきましょう。こちらは下塗りを含む3回塗りの単価です。耐久年数が長くなるにつれて単価が上がります。
シリコン:2,300~3,000円 (耐久年数:10~15年)
ラジカル:2,500~3,000円 (耐久年数:12~15年)
フッ素:3,800~4,800円 (耐久年数:15~20年)
光触媒:4,200~5,000円 (耐久年数:15~20年)
無機:4,500~5,500円 (耐久年数:20~25年)
塗料の使用量を割り出し方
一般的に塗料メーカーは1㎡当たりに塗られる塗料の量(使用量)を商品カタログに記載しています。1㎡あたりどれくらいの塗料が必要なのかが分かれば、外壁全体を塗るのにどれくらい塗料が必要なのかが割り出せます。必要な塗料の量が分かれば、実際にかかってくる費用も計算できます。
計算式①
外壁を塗るのに必要な量 = 使用量 × 外壁面積
例えば、使う予定の塗料の使用量が「0.1」で、外壁の面積が「200㎡」だとしたら、外壁を塗るのに必要な塗料の量は0.1×200㎡ = 20kgです。必要な塗料の量がわかると、次に塗料が何缶必要かを算出できます。
計算式②
必要な塗料缶 = 外壁を塗るのに必要な量 ÷ 約1缶分の量(kg)
1缶当たり8kgであれば、8kg×3缶で24kg(外壁を塗るのに必要な量)になります。一般的に必要な量ギリギリではなく、余裕を持って少し多めに用意します。ここまで計算できれば、あとは1缶当たりの金額に必要な塗料缶を掛け算すれば、塗料の費用が算出できます。
計算式③
塗料代金 = 必要な塗料缶 × 値段
この3つの計算式を使うことで、外壁塗装に必要な塗料の価格がわかります。ただし、計算式はあくまでも必要な塗料代金だけです。これに人件費が加えられます。また、外壁塗装は3回塗りが基本なので、少なくとも、塗料缶は3缶分必要です。塗料により、使用量が異なるため塗料の特性と価格のバランスを見ながら決めていきましょう。
付帯工事も忘れずに
外壁の状態は家によりも異なるため、状態によっては塗装以外の工事が必要な場合もあります。築40年で外壁塗装を一度も行っていない場合は、雨漏を防ぐためのシーリング工事や、ベランダ・バルコニー・屋上から雨水を侵入させないための防水工事が必要な場合もあります。外壁だけではなく、雨樋(あまどい)や軒(のき)など外壁以外の部分で補修が必要な場合もあります。外壁塗装工事はこれらすべてを含めての工事になるので、状態によっては塗装以外の工事費が発生するということも頭に入れておきましょう。