古い建物は断熱効果が薄れてしまい、決して快適な住まいとはいえなくなってしまいます。 断熱対策リフォームを加えることで、生活しやすい我が家に変身させることができます。 断熱対策へとみちびく効果的なリフォームポイントなど、断熱対策リフォームの知っておくべきポイントも含めて詳しくご紹介していきます。
目次
断熱対策は多くのメリットがある
断熱対策を行うことは、熱を逃さなくなるので暖かさや寒さに左右されなくなることを1番に思い浮かべると思います。
しかし、熱損失以外に断熱対策にはこのような素晴らしいメリットがあります。
暖房や冷房の立ち上がりが早くなる
しっかりとした断熱により暖房や冷房を逃さないようにすることができるので、冷暖房が早く効くようになります。
光熱費の削減
冷暖房の空気が逃げにくくなるので、光熱費を抑えることができます。
しっかりとした断熱リフォームを行ったお宅では、10年間で約15万円も光熱費を節約できたという声も挙がっています。
病気の改善
しっかりとした断熱リフォームを行ったことで、体の冷えが改善されることにより病気が改善されたというデータが出ています。
また、室内外の極端な温度差がはっせいしにくくなるので、結露が発生しにくくなります。
体が冷えにくくなることで手足の冷えの改善に繋がり、結露が発生しないことでアレルギー系の病気の改善も数値としてデータに出ています。
防音効果を発揮する
断熱機能がしっかりとするということは、吸音効果も発揮するようになり防音効果も発揮できるようになります。
通りの車の走行音がうるさい、近くの公園の子供の声が気になるお宅は、断熱対策により騒音が気にならなくなります。
このように断熱効果を向上することは、様々なメリットがあります。
どれも生活に大事なメリットであり、生活が豊かで過ごしやすくなっていきます。
快適な生活を手に入れるためには、効果的な断熱というのは必要不可欠ということがわかります。
床・壁・天井の断熱リフォーム方法
断熱リフォームは、床や壁、天井に断熱材を充填し直しして断熱効果を向上させる方法となります。
部位別にどのような断熱リフォームの方法があるのか、ご紹介いたします。
床の断熱リフォーム方法
床の仕上げ材を撤去して充填してある既存の断熱材を撤去し、新しい断熱材を充填する方法が一般的です。
グラスウールが充填されていることが大半であり、既存のグラスウールを撤去して新しいグラスウールを充填します。
また、近年はブローイングやセルローズファイバーのような細かい断熱材を使った充填や、発泡ウレタンを使って隅々までしっかり断熱材を充填する方法も多く採用されるようになってきました。
壁の断熱リフォーム方法
壁の仕上げ材を撤去して既存の充填してある断熱材を撤去した後、新しい断熱材を充填する方法が一般的な方法となります。
壁の場合はグラスウールが充填されていることが多く、既存のグラスウールを撤去した後に新規のグラスウールを充填します。
また床と同様に、近年はブローイングやセルローズファイバーなどの細かい断熱材を使った充填や、発泡ウレタンにて隅々まできちんとくまなくちんと断熱材を充填する方法も採用されるようになりました。
外壁の外断熱も採用されることが多い断熱リフォームであり、外壁の貼り直しを行う際に採用することでスムーズな断熱リフォームとすることができます。
外断熱はポリスチレンフォーム(FP板)を採用されることが多く、内断熱のように柱や間柱などで断熱材が途切れることが無いので、外周をグルッと断熱材で覆うことができることにより、高い断熱効果を発揮させることができます
天井の断熱リフォーム方法
天井点検口より天井の上に入り、既存の充填している断熱材を撤去し、新しい断熱材を充填する方法が大半の方法です。
古い建物の場合グラスウールが充填されていることが多く、既存のグラスウールを撤去します。
その後、ブローイングやセルローズファイバーを吹き込み、断熱効果を高めます。
天井の断熱効果改善により、天井から抜けてしまう熱損失を抑えることができます。
また、最上階の場合は屋根から受ける熱損失を防ぐことができ、暑い夏でも快適に過ごすことができる空間とすることができます。
窓の断熱リフォームも大事
断熱リフォームの中で大きな断熱効果を発揮するのが、窓です。
窓という部分は熱損失が非常に大きな部位であり、窓の断熱効果を上げることで建物の断熱効果が特段上がります。
窓のどのような部分に注目して断熱リフォームすべきなのか、それはこれらが挙げられます。
ペアガラス
ガラスというのは断熱性能が非常に低く、窓が大きければ大きいほどガラスから伝わって冷気が室内に入ってきます。
2枚ガラスのペアガラスは、ガラスとガラスの間に空気層を閉じ込めることにより、熱が通りにくい窓ガラスとすることができます。
高断熱ガラス
高断熱ガラスであるLow-E複層ガラスは、2枚ガラスのペアガラスの中に特殊なアルコンガスを充填しており、さらに熱損失しにくいガラスとすることができます。
高断熱ガラスには色に種類がありますが、ブロンズが1番高断熱効果が高いと言われています。
窓素材
窓の素材自体もアルミなどの熱伝導率が高い素材は、大きな熱損失となります。
樹脂などの熱損失が少ない素材の窓を採用することにより、大きな熱損失の削減とすることができます。
内窓
内窓も効果が高く、今ある窓の内側の窓枠の中に取り付けることで、熱損失の大幅防止とすることができます。
特に樹脂は熱損失が少ない素材なので、樹脂製の内窓を設置することで熱損失の少ない窓とすることができます。
内窓は1か所1時間程度で取り付けができるので、手頃にリフォームができる部分も評価されています。
断熱リフォームに使う材料
断熱材というのは、空気を動かさないようにすることで熱を伝えにくくさせる材料です。
大きく分けると2つの種類があり、繊維系と発泡樹脂系があります。
2種類とも空気を溜めこむことにより、高い断熱効果を期待できる断熱材です。
繊維系 グラスウール
繊維系の断熱材の中で1番使われている材料は、グラスウールです。
グラスウールは昔から広く住宅の中で使われている断熱材であり、繊維の細かさや厚みにより性能に違いがあります。
繊維の細かいグラスウールは、高性能グラスウールと呼ばれています。
繊維の太さが細くなることで繊維の本数が同じ密度でも増えることにより、グラスウールの中に含まれている空気が増えるので、高い断熱性能を発揮します。
断熱材の中では安価であり、採用されることが多い材料です。
繊維系 ロックウール
鉱物の玄武岩などを原料とした、人の手により作られた繊維系断熱材です。
耐熱性に富んでおり、防火性に優れた断熱材です。
繊維系 セルローズファイバー
古紙をリサイクルして作られた断熱材であり、再生断熱材なので環境に非常に優しい断熱材です。
細かい材質なので、隅々までしっかり行き渡らせて充填することができます。
発泡樹脂系 ポリスチレンフォーム(FP板)
板状の発泡系の断熱材であり、板状に加工されているので水や湿気に強いのが1番の特徴です。
そのため、床や外断熱に多く採用される断熱材です。
グラスウールと比べると高価なので、高上りな断熱工事となってしまいます。
発泡樹脂系 発泡ウレタン
他の断熱材は形のある断熱材ですが、発泡ウレタンはフォーム状の泡を吹付けて発泡させて断熱材とする材料です。
隙間を作らず断熱工事とすることができ、劣化に強いのが最大の魅力です。
約2割のシェアしかありませんが、断熱性能の高さから今度どんどん増える断熱材と言われています。
断熱リフォームは他のリフォームと一緒に行うべき理由
断熱リフォームを行う場合は、他のリフォームと一緒に行うことをおすすめします。
その理由は、このような理由があります。
仮設費用の節約
家具の移動や足場の設立がある場合、他のリフォームと一緒に行うことで仮設費用を1回分で済ませることができます。
コストダウンとなる
様々な経費や段取りが1回で済むので、コストダウンと繋げることができます。
内装をはがさないとできない断熱リフォームの場合、内装のリフォームと一緒に行うことにより、1度のリフォームタイミングとなるので、様々な費用を抑えることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
断熱対策というのは、ただ建物を暖めるだけではなく様々な効果を得ることができます。
しっかりとした断熱により生活がしやすくなるので、50年、70年と使い続けることができる建物とすることができます。
すごしにくいなと思ったら断熱材を見直し、リフォームにより快適な住まいへと改善しましょう。