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快適な空間づくり

日本の風土に最適な自然素材を使ってリフォーム!

日本の風土に最適な自然素材を使ってリフォーム!

近年、家づくりにおいて「漆喰」や「珪藻土」などの自然素材が大きく見直されています。 これらの塗り壁は、高温多湿といった日本特有の風土において非常に適した素材であることが、その理由のひとつとなっています。 住宅の内壁での仕上げには、施工性がよく低コストであるクロスを使用することが一般的に多くなっていますが、快適な空間をつくるという観点からは「漆喰」や「珪藻土」などの自然素材でリフォームを行うことで高い効果を得ることができます。 「漆喰」や「珪藻土」とはどのようなものか、またリフォームによって得ることができる効果など詳しく解説いたします。

漆喰や珪藻土とは?

塗り壁建材として代表的なものに漆喰と珪藻土があります。それぞれどのような性質があるのか見てみましょう。

漆喰

消石灰を原料としており、そこにスサや骨材などを混ぜ合わせたものが漆喰となります。

二酸化炭素と反応して自ら硬化するという性質があるため、時間をかけて徐々に固い壁が形成されます。

真っ白で粒子が非常に細かくツルっとした仕上がりが特徴です。

珪藻土

植物性プランクトンの死骸が堆積し、化石化したものが原料です。

漆喰とは異なり、自ら固まるという性質を持っていないため固めるための材料を混入する必要がありますが、仕上げ後に表面を強くこすると粉状にポロポロと落ちることがあります。

カラーバリエーションが豊富で、ザラっとした仕上がりが特徴です。

リフォームで期待できる効果について

自然素材を使用したリフォームを行うことによって、どのようなことが期待できるのでしょうか。

漆喰と珪藻土のそれぞれのケースで解説いたします。

漆喰

漆喰はお城の外壁にも使用されていることからもわかるように、燃えにくい素材であるため、万が一火事になった場合でも被害が大きくなることを防ぎます。

また近年の住宅によく使用されている新建材のなかには、火事によって燃えたときに有毒ガスが発生し2次的な被害に発展することもありますが、自然素材であればそのような心配をする必要がありません。

そして原料が非常に強いアルカリ性であることから殺菌効果に優れ、カビなどの発生を防ぎます。とくに結露が起こりやすい部屋ではカビが繁殖する心配がありますが、漆喰の壁であればカビなどの菌が育ちにくい環境をつくります。ただし結露対策としては根本的な解決にはならないので、その点では違った対策が必要です。

また多孔質な構造から消臭性に優れるため、においが気になるような場所に施工するとたいへん効果的です。たばこやペット、焼肉などのにおいを効率よく吸着し、さらにトイレのような場所では消臭性および殺菌性という点で効果が期待できるうえ、真っ白ということから清潔感を演出することができるでしょう。

珪藻土

珪藻土の最大の特徴が調湿性です。

夏場の湿度が高い時期に湿気を吸収し、冬場の湿度が低い時期に吐き出すといった性質があるため、年間を通して湿度調整をすることで快適な空間を保持します。

したがって、除湿器や加湿器、エアコンなどの機器に頼ることが減るため電気代などランニングコストの削減ができます。家族が集まるリビングや、結露が気になる寝室などに施工することで、それらの恩恵を受けることができるでしょう。

そして漆喰と同様に多孔質な構造を持っているため消臭性に優れます。トイレや玄関ホールなど、においの気になるような場所で効果を発揮します。

またカラーバリエーションが豊富で、凹凸による立体感から、照明との組み合わせでさまざまな表情をつくり出すなど、おしゃれな演出を楽しむことも可能です。

漆喰と珪藻土のどちらを選ぶか

リフォームを行う際に、漆喰と珪藻土のどちらを選択すればよいのかという点については、リフォームを行う目的で決定する必要があります。意匠を重視するか、機能を重視するかによっても変わり、また機能でもどのようなことを期待しているか明確にして決定することが重要です。

意匠面では漆喰のツルっとした表面か、珪藻土のザラっとした表面かという特徴の違いで好みが分かれます。

また色については、真っ白であれば漆喰、豊富な色のなかから好みのものを選ぶなら珪藻土ということになります。

機能面においては、耐火性や消臭性、または強固でメンテナンスが楽になるという点で効果を期待するなら漆喰を、調湿効果を期待するなら珪藻土ということになるでしょう。

まとめ

漆喰や珪藻土などの自然素材は、健康を考えるうえで大きな効果が期待できます。

クロスの貼り替えと比較した場合、リフォームコストは大きくなりますが、長く住み続ける家であるということ、また完成後に得られるメリットが大きいということなどから、広くニーズが高まっています。

またこれらの塗り壁をDIYで行う人も多く、コテだけでなくローラーやブラシ、台所スポンジなど仕上げの道具を工夫することで、素人でもそれなりの仕上がりを実現することも可能です。手塗りといった方法もあり、子供と一緒に作業を行うことや、あるいは記念として手形を付けるといった違った楽しみ方ができるという点も、魅力のひとつといえるでしょう。ただし意匠を重視する人は、プロに依頼することが賢明です。

快適な暮らしに貢献する、漆喰や珪藻土などの自然素材を検討してみてはいかがでしょうか。