スケルトンリフォームは近年話題に挙がるようになってきたリフォーム方法ですので、どのようなリフォームなのかわからないという方もいると思います。 スケルトンリフォームの内容やメリット、費用などの様々な知っておくと便利なポイントを詳しくご紹介いたします。
目次
- スケルトンリフォームとは
- スケルトンリフォームのメリット
- 新築工事よりもコストダウンで見た目を新築状態にできる
- 間取りを大幅変更することができる
- 建物の性能性を高めることができる
- 耐震補強や構造補強も可能
- 新築よりも税金が安い
- スケルトンフォームのデメリット
- 一般的なリフォームと比べると多くの費用がかかる
- 長い工事期間が必要となる
- 住みながらの工事は難しい
- 100%希望を叶えることができない場合もある
- どれくらいの費用がかかるのか
- スケルトンリフォームの手順
- 業者選定
- 相談
- プランニング・見積り
- ショールーム見学
- 仮住まい先探し
- 契約の締結
- 着工準備
- 工事着工
- 中間検査
- 工事完了、完了検査、引き渡し
- まとめ
スケルトンリフォームとは
スケルトンリフォームとは、床や壁、天井を解体撤去し、構造体のみとした状態から新規にリフォームしていく工事です。
基礎や土台、柱などの構造物の骨組み以外は、全て解体した状態にしてから作り直すという流れです。
古くなった建物は建て直すことがありますが、基礎や骨組みが丈夫な場合はそれらをそのまま活かしてリフォームをしていくことでコスパの高い大規模改修工事とすることができます。
スケルトンリフォームのメリット
近年スケルトンリフォームが皆様に求められるようになってきた理由は、これらのメリットがあるからです。
新築工事よりもコストダウンで見た目を新築状態にできる
基礎や構造体の骨組みを残して新しく作り直していくので、見た目は新築のような新品の雰囲気となります。
隠れる基礎や構造体は表に出てこないので、新築の様な出来栄えになるのです。
完成した状態は新築工事そのものなのに、費用は建て替えの新築工事の場合に比べると20~30%抑えることができます。
しかし、基礎や構造体の劣化状態によっては新築費用と同様と金額がかかる場合もあるので、注意が必要となります。
そのため、基礎や構造体の状態をしっかり確認した上で、スケルトンリフォームを検討する必要性があります。
間取りを大幅変更することができる
構造体部分は骨組みのみとしてリフォームを行っていくので、間取りを大きく変えることも可能となります。
キッチンの場所や位置を大きく動かしたり、内壁を撤去して広いリビングにしたり、今風の風通しの良い間取りとすることができます。
同じ骨組みなのに、以前とは違う生まれ変わった住まいとすることができます。
建物の性能性を高めることができる
骨組みのみのスケルトン状態から作り直していくので、建物の性能アップへとみちびくことができます。
断熱性の高いサッシやガラスを採用したり、高機能の断熱材を使ったり、高気密な建物にしたりなど、同じ基礎と骨組みの建物とは思えない性能性アップとすることができます。
古い建物は寒く暮らしにくい要素がある場合が大半ですが、現代の材料や機器を採用することで、性能性高い住みやすい建物とすることができます。
耐震補強や構造補強も可能
骨組み状態にするので、躯体があらわしの状態となります。
そのため、構造体部分の補強が可能となります。
躯体の状態をしっかりとチェックし、腐食やクラック、カビなどの不具合の確認ができます。
構造用金物などの補強材料により建物の耐震補強もでき、強い構造体とすることができます。
新築よりも税金が安い
建物には税金がかかりますが、古くなればなるほど税金は安くなります。
スケルトンリフォームは基礎と構造体以外は全て新しくなり、見た目は新築のようです。
新築工事と同じ見た目ですが、新築ではないので税金は築年数に大した税金となります。
見た目は新築同様となるのに、少ない税金で済ませることができます。
スケルトンフォームのデメリット
スケルトンリフォームはとても素晴らしいリフォーム方法なのですが、デメリットもあります。
デメリットもしっかりと把握して、スケルトンリフォームの検討を考えるようにしましょう。
スケルトンリフォームのデメリットは、これらが挙げられます。
一般的なリフォームと比べると多くの費用がかかる
部分的に行う一般的なリフォームと比べると、工事範囲が広いので多くのリフォーム費用がかかってしまいます。
基礎と骨組み以外は全て新しくなるので、多くの費用が高くなるのは仕方のないことと言えます。
長い工事期間が必要となる
工事範囲が広くなればなるほど、工事期間がどんどん長くなっていきます。
スケルトン状態にするための解体工事も多くかかるので、新築工事よりも工事期間が長くなってしまう場合もあります。
住みながらの工事は難しい
骨組み状態のスケルトン状態にしてからリフォームを行うので、住みながらの工事はできません。
仮住まいが必要となり、スケルトンリフォームの内容にもよりますが2~6カ月ほどかかる場合もあります。
そのため、スケルトンリフォームの際は仮住まいの検討も必要となります。
100%希望を叶えることができない場合もある
骨組みだけにしてリフォームを行うので、ある程度の理想は叶えることができます。
しかし、それは100%とすることができるかといえば、そうではない場合もあります。
例えば、動かせない耐震壁のせいで理想の間取りとならない場合もあり、間取りに制約が出てしまう場合もあります。
また、キッチンの場所を大幅に移動したい場合、既存の配管や基礎の関係で理想の場所に動かせない場合もあります。
どこまでできるかできないかというのは、初期段階で把握することができます。
どれくらいの費用がかかるのか
スケルトンリフォームにかかる費用は、工事の内容により大きく異なります。
そのため、思ったより高くかかったと思う人もいれば、思いのほか少なく済んだという方もいます。
基本的な目安の費用としては、戸建て住宅の場合㎡当たり16~25万円、マンションの場合㎡当たり15~25万円程度と捉えておくと良いでしょう。
この目安費用にプラスして考えないといけない大きなポイントといえば、基礎や構造体の不具合の修繕費用です。
基礎や構造体というのは解体してみないとどんな常態かわからなく、いざ中身を開けてみると不具合が発生していることがあります。
基礎のクラックや構造体の腐食、ひび割れ、シロアリ被害など、古い建物というのは建物を開けてみると今まで見えてなかった建物の悲鳴に気付くことができます。
これらの躯体の劣化がある場合、別途補強に費用がかかります。
スケルトンリフォームの手順
スケルトンリフォームというのは基礎と骨組みを残して行う特殊なリフォーム工事なので、事前の打ち為替やプランニングには十分な時間をかることが大事となります。
相談に始まって、プランニングや見積までは、少なくても3カ月はかかります。
スケルトンリフォームの内容によって2~6か月ほど工事にかかるので、これらの日数にプラスして3カ月は見込むようにしましょう。
スケルトンリフォームは、このような手順で行っていきます。
業者選定
工事をお願いする業者を、選びます。
間取り全体のリフォームとなるので、設計を得意としている業者にお願いしましょう。
相談
リフォーム業者が自宅に来て、建物の調査を行います。
建物の採寸や写真撮影、図面の検討をし、家族構成やライフスタイル、要望などを質問します。
この時きちんと要望を伝えないと理想のリフォームとはなりませんので、思い描いているリフォームの理想をきちんと伝えるようにしましょう。
伝えにくい場合はメモに書き留めて説明したり、理想の雰囲気の雑誌がある場合はそれを見せると伝わりやすくなります。
プランニング・見積り
打ち合わせした内容をもとにして、プランと見積もりが作られます。
内容をしっかりと確認して、打ち合わせ通りの内容なのかをしっかりとチェックしましょう。
ショールーム見学
材料や機器というのは、実際の物を見て納得して選ぶべきです。
リフォーム業者に各メーカーのショールームに連れていってもらい、建材や機器などのサンプルを見てどんなものを採用すべきなのかの目安にしましょう。
仮住まい先探し
仮住まい先を、探します。
リフォーム会社によっては、仮住まい先のあっせんをしてくれる場合もあります。
契約の締結
請負契約を行い、支払い方法の決定も行います。
スケルトンリフォームは多くの費用がかかるので、リフォームローンなどのローンをご利用される方も多くいらっしゃいます。
リフォームローンはリフォーム業者が代理店となっている場合もあるので、相談してみると良いでしょう。
着工準備
仮住まいへの引っ越しや、確認申請の手続きを行います。
工事着工
工事着工となり、まずはスケルトン状態にする為の解体工事からはじまっていきます。
工事がはじまったら定期的に見に行くようにして、うちあわせないようと違いはないかを確認するようにしましょう。
中間検査
確認申請を提出した市町村により、中間検査を行います。
工事完了、完了検査、引き渡し
工事完了後、完了検査を行った後に引き渡しとなります。
まとめ
スケルトンリフォームには、様々なメリットがあることがわかると思います。
既存の基礎や構造体はまだまだ使えることも多くあり、解体して壊して新築にしてしまうのはもったいない場合もあります。
スケルトンリフォームは非常に合理的なリフォームですので、新築工事を検討の際は是非スケルトンリフォームも検討されることもおすすめします。